UCHEW-NISSHI

Tokyo Based DJ KNK's Blog - 音楽関連、東京近辺のパーティ情報、各地の旅先での音楽に関連した散策、読んだ本や見た映画について

花のあと

花は、桜。
桜の散った後の物語。
花は、少女。
少女が少女でなくなった後の物語。
花は、恋。
恋が終わった後の物語。
花は、夢。
夢から覚めた後の物語。



東映時代劇、北川景子主演・藤沢周平原作『花のあと』の試写会にお招きいただき、見てきました。時代小説をそんなに読まない自分は原作も読んだことがないので、小説原作というよりは単純にひとつの映画として見てきました。序盤こそ、時代劇特有の(?)テンポやセリフ回し、もったいぶった所作の数々から、見えすいた芝居感を感じてしまったが、途中からはむしろそれを楽しむ映画なのだということに気付き、落ち着いて見ることができた。おそらくそういう映画を楽しめる方(年輩の方、なのかな)には楽しめるであろう作品だと思う。色使いや風景などがきれいで、非常に丁寧に作られている印象。舞台挨拶で國村隼さんが「静と動の『静』」という表現をされていたけど、まさにその通りだと思う。
自分としてはやはりどこか物足りなさを感じてしまうのだが、一方でGOEMONや戦国無双のようなトンデモ系時代劇にも非常に違和感を覚える。単に見ている量が足りないのか、時代劇そのものが肌に合わないのか。もう少しいろいろ見てから判断したいところ。

・舞台挨拶で『これぞ日本』ということを非常におっしゃっていたけれど、それは『これぞ時代劇の中の日本』の間違い。象徴の拡大解釈は一面のみを拡大し物事を単純化してしまうことにつながり、非常に危険だと思う。